【アーティストインタビュー】
イラストレーター・アーティスト 前田豆コ

イエローコーナー日比谷店では、1130()までの期間限定で、イラストレーター・アーティストの前田豆コさんとのコラボレーション作品を展示販売しております。

キャラクターとマッチするようなピンクの可愛らしいお洋服で取材に応じてくださった前田豆コさん。作品に対する思いや今後の目標についてお伺いしました。
サムネイル

–––––––––– まずはタイトルのLOVELY TEMPOについて教えていただけますか?

実はLOVELY TEMPOというタイトルは、人生で最初に開催した個展の時に使ったタイトルなんです。今年の夏に色々なお祭りや音楽系フェスに行ったのですが、そこにいた人たちの活気や、生き生きとした様子にすごく感銘を受けて。

特に愛知県で開催されていた、お祭りと音楽フェスが一緒になったようなイベントでは、まるで江戸時代にタイムスリップしたような感覚もあって、昔に戻ってみよう、あらためて同じテーマで作品を作ってみようと感じたのがきっかけです。
イエローコーナー日比谷店

–––––––––– 前田さんの作品はピンク色が大変印象的です。

このピンク色はパンダの赤ちゃんの色がインスピレーションになっています。パンダの赤ちゃんってすごく未熟な状態で生まれてくると思うのですが、それでもちゃんと生きていて、血が通っている様子が見て取れるというか。生物としてはまだか弱い存在だけど、力強く生きてるぞ!という主張を感じるあのピンク色にすごく魅力を感じます。


–––––––––– 作品で描かれる独特のデフォルメ感はどこから生まれたのですか?

私は2歳ぐらいからダンスを始めて、小学校から高校生まではジャズダンスを本格的に踊っていました。その後美大のサークルでも、振り付けのない身体表現に触れていたのですが、その影響もあって体の表現とか身体性みたいなものにどんどん興味を持ち始めました。

絵を描くようになって、最初はたくさんの人が受け入れやすい絵を意識して描いていたのですが、ある時大きなキャンバスに絵を描かなくてはいけないことがあって、今のままだとちょっと上手く描けないというか、表現できないと感じて一度全てをリセットして好きなものを描いちゃおうと思った時に今のキャラクターが生まれました。

踊っていた時に私が見た、体を反った時の張りや反対側に出てくる皺とか体の回り込みとか、なんかそういう部分の線がすごく気持ちがいい。それで今でも楽しくキャラクターを描いている感じです。

今のキャラクターを描いていくうちに、彼らの自我みたいなものも見えてきました。私が描くキャラクターは他者の視線から解放されていて、絶対的な自身への愛があるんです。そしてそれは、自分の憧れが投影されているんだと思います。
その様子と、お祭りや音楽フェスで見た人たちが自分の中で重なりました。また、私は仏教からインスピレーションを得ることが多くて、仏像にも同じような様子を感じています。なので今回は、その3つをクロスさせるような作品を作りたいと思いました。

イエローコーナー日比谷店
Lovely Tempo

––––––––––今回の作品は6体のキャラクターが描かれていますね。

今流行りのK-POPアイドルとかテレビの戦隊モノって並んでいてカッコいいですよね。そのカッコ良さのルーツはもしかしたら仏像にあったりして(笑)、とか思いながら描いてました。

キャラクターそれぞれが身につけているものは、仏像の装飾品をオマージュしたものです。それらに意味付けをしたいというよりも、一度実験的に描いてみたかった表現でした。

–––––––––– 今回は手書きではなくプリントでの作品表現でしたが、色や素材選びなど拘ったポイントはありますか?

今回6体が並んだ作品の背景にホログラムを使ってみたのですが、普段の原画では背景は単色を使っていたので、今までと違った面白いチャレンジになったと思います。また、特にこだわって描いている体のラインに沿って切り抜かれたアクリル作品も、とても気に入っています。

最初は背景に色がない状態で一人一人描いていくのですが、それが終わったところで、それぞれの子が身につけている色を、別の子の背景に持っていきました。全体のバランスを見ながら色を組み合わせて遊んだ感じです。プリント作品ということで、一つのキャラクターで色々なパターンを作れたのは面白かったです。

Seems to enjoy the fingertips. (shaped ver.)

フレーム作品


–––––––––– イエローコーナーでの店頭販売がスタートしましたが感想はいかがですか?

まず、店頭のウォールが出来上がって、たくさんの人に興味を持ってもらえそうで嬉しいです。普段はギャラリーでの展示が多かったりするので、私の作品を好きな人に見てもらうことが多いのですが、こういう店舗での展示は私のことを知らない方にも見てもらえますし、作品そのものに興味をもっていただくきっかけになるとすごく思いました。


–––––––––– これからチャレンジしたいことについて教えてください。

たくさんありますが、やはり海外での展示はぜひ実現したいです。また、私はミューラル(壁画)を描くこともあるのですが、海外で大きなミューラルを描いてみたいですね。

日本での活動を大切にしながら世界中の人に私の絵を見てもらえたら嬉しいですし、仏教の思想とか日本らしさ、日本の文化の面白さを私の絵を通して伝えられるようになれたらいいなと思います。

–––––––––– 最後に前田さんの作品を購入された方へメッセージをお願いします。

まず、作品を手にとっていただいたことが心から嬉しく、感謝しています。絵には私の様々な思いを込めていますが、最も大切にしているのは、とにかく楽しんで絵を描くことです。

購入していただいた方にもその楽しさが伝わって、長く作品を愛してもらえたら嬉しいです。




聞き手:YELLOWKORNER 高橋美織



プロフィール
前田豆コ
1993年東京都出身。
2020年からイラストレーター・アーティストとして活動を始める。
幼少の頃から習っていたダンスの影響で身体を使った表現に関心を持ち、
身体の伸縮によって生まれる張りやシワの美しさに着目したふくよかな体型の人物を描いている。
開放的なキャラクターたちがユーモラスに描かれる作品に海外からのオファーも急増。
韓国でのアートフェア出展が決定するなど、その活躍を世界へと広げている。

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